もう切符売り場で悩まない!世界の交通系ICカード徹底攻略(シンガポール・クアラルンプール編)

交通系ICカードのすすめ

tabinote田口です。旅先で便利な交通系ICカードの買い方・使い方を紹介するこの連載、3回目は見どころも多いコンパクトな都市国家シンガポールと、AIR ASIAでお馴染み成長著しいASEANを代表する大都市クアラルンプールを紹介します。

第一回 バンコク編
第二回 香港・深セン編

シンガポール

都市国家シンガポールの主要な移動手段は地下鉄、バス、タクシーとなります。

ez-link Card


2002年から導入されたポピュラーなプリペイド型交通系ICカードです。当初はSUICAなどと同じくソニーが開発したFeliCa方式を採用していましたが、2009年よりNFC Type-A/B方式に変更されています。
 このカードでは、鉄道、バス、一部のタクシー、対応するコンビニやスーパー、ホーカー(フードコート)等の支払いを行うことができます。
 購入は地下鉄の駅やバスターミナルにあるチケットオフィス、もしくはセブンイレブンで行います。シンガポールの玄関口であるチャンギ国際空港内にある地下鉄駅(T2とT3の中間)で購入するのが旅行者には便利でしょう。
 価格はチケットオフィスで購入した場合、12シンガポールドル(以下ドル)。そのうち5ドルはデポジットとなり、購入時は7ドルが利用できる金額になります。セブンイレブンで購入した場合は10ドル(5ドルがデポジット)になります。


MRT駅構内のチケットオフィス

カードへのチャージも地下鉄駅、コンビニで行います。駅には専用のチャージ機がありクレジットカードも利用できます。
返金は地下鉄駅でしかできないようです。

カードの種類は限定版含め多数用意されています。また、キーホルダーの様なカードではない形態のものもあるようです。

公式WEBサイト

NETS FlashPay

 NETSはシンガポールで普及している決済方法のひとつで、通常は銀行口座と紐付けられ、支払いは銀行の残高から直接引き落とされる日本で言うデビッドカードに近い仕組みのようです。 
 そしてNETS FlashPayはNETSの仕組みを使ったプリペイドカードで、最初に紹介したez-link Card同様に鉄道、バス、一部のタクシー、対応するコンビニやスーパーで利用することができます。
 価格もまったく同様、12ドル(5ドルがデポジット)です。旅行者の中からはez-link Cardを買おうと思ったらNETS FlashPayだったという報告もあるように、ほぼ同様の感覚で使うことができるようです。
(厳密には利用できる場所が微妙に異なるようですが、鉄道・バス・セブンイレブンはどちらのカードも問題なく使えます。)

公式WEBサイト

マレーシア

マレーシアの首都クアラルンプールには地下鉄はありませんが、鉄道、モノレール、バスなど公共交通機関が非常に充実しています。交通系プリペイドカードは2種類あるようです。

Touch’n Go Card

クアラルンプールには、都心部を走るLRTとKLモノレール、都心と近郊住宅地を結ぶKTMコミューター、中心部にあるKLセントラル駅とクアラルンプール国際空港(KLIA)をノンストップで結ぶKLIAエクスプレスと同路線の各駅に停まるKLIAトランジット、そして縦横無尽に走るバス網と多様な公共交通機関が用意されています。


クアラルンプール市内路線図

 Touch’n Go Cardは、クアラルンプールを走るすべての鉄道、バス、モノレール、コンビニ、高速道路、駐車場などで利用可能なプリペイドカードです。
 価格は20リンギットですが、そのうち10リンギットは手数料(デポジットではありません)として徴収されるので、利用できるのは10リンギットぶんとなります。
 購入場所は市内各地にあるTouch’n GOステーションです。旅行者に便利なのはクアラルンプール国際空港、もしくはKLセントラル駅に直結した「NU Sentral」というデパート内のTouch’n GOステーションだと思います

Touch’n GOステーション一覧

 チャージは駅構内の自動チャージ機で行います。

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Myrapid TnGo Card

 Myrapid TnGo Cardは、もともとMyrapidという鉄道専用のプリペイドカードだったようですが、現在はTouch’n Go Cardと互換性があり、ほぼ同様に利用できるようです。
 ただし、こちらはKTMコミューターの利用はできませんので注意が必要です。
 価格は15リンギット(内手数料5.2リンギット)となります。

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