いざ、キューバ! ~その3:キューバで充実の昼食編~

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forest

自称、青年海外筋力隊。体育教師、大洋州での海外ボランティアを経て、メキシコ・グアダラハラに辿り着く。家でも空港でも旅先でも、毎日毎日走って筋トレ、たまに食トレ。そんな日常です!

みなさんこんにちは、forestです。前回前々回と綴ってきたキューバ滞在。今回は街角で出会う食べ物について。

キューバのお金

まず、食べ物を買うに当たってはお金が必要になります。キューバで使われている通貨にはCUCとCUPの二種類があります。CUCは兌換ペソ、CUPは人民ペソと説明されることもあります。1CUC=1USドル、25CUP=1CUCという相場で、どうやらこれらの相場はほぼ固定されている様子です。但し、USドルをキューバでCUCに両替しようとすると10%の手数料を引かれてしまうので得策ではないでしょう。ハバナ市内の両替所では日本円からCUCへの両替ができました。それ以外ならユーロとカナダドルから両替するのが一般的なようです。CUCからCUPへも市中の両替所で両替ができます。

但し、キューバの人たちは
CUCは外国人が使うもの
CUPはキューバ人が使うもの
と考えている様子だったので、CUP払いする際は節度を守ることが大切なように感じました。

食堂や市場で現地の人が使っているように少しずつ使う分には問題ないと思います。CUP表示の店はやはり現地人向けとなっていて素朴で価格も安い。雰囲気も活気がある。CUC表示の観光客向けのお店に入るような生活は、私には難しい。従って、今回はお財布にやさしいCUPで味わうキューバの食について報告したいと思います。

サンドイッチ

数々のガイドブックで取り上げられるキューバのサンドイッチ。ハム単品、あるいはハムとチーズなどをフランスパンに挟んでプレスしたもの。ハムのほのかな塩気とプレスの聞いたパリパリザクザクフランスパンの歯ごたえが絶妙です。おススメは旧市街のベルギー通りにある小さなお店。見落としてしまいそうなくらい小さいので、見つけられないかもしれませんが…
サンドイッチも店によって少しずつ異なります。また普通の丸パンに具を挟むだけの店も多くあります。好みの問題ですが、私は断然フランスパン風をお勧めします。


これで7CUP(約30円)。薄いコピー用紙に包んでもらう。


これがそのサンドイッチ店。このお兄ちゃんが飄々と具を挟み、プレス機をかけ続けている。

ピザ


楽しそうに店員と客が会話する店。気になったので入ってみるとピザ屋のようです。ここでは注文を受けてから奥で一つ一つ焼き上げる丁寧な仕事ぶり。会話が盛り上がり過ぎて、後から来た客にかまっていないのはご愛嬌。


こんな風にドーンとカウンターに置いてくれます!


乗せる具にもよりますが一枚で10CUPから30CUPほど。写真はチーズとソーセージにトマトソースがかかったものです。
お味の方は…私は脂っぽさがかなり気になってしまい、一枚で十分でした。オイリー好きオンリーの食事かと…

ユカ

ユカというのはキャッサバ芋の事だそうです。これに肉を合わせていただくのが美味い!ハバナのバスターミナル近くに市場と隣接した立ち食い食堂があります。偶然通りがかったところ、地元の人たちが美味そうに何かを頬張っていました。とりあえず同じものを注文。”Yuca con bistec”(ユカとステーキ)というものらしい。生姜焼きのような味のする肉とモチモチのユカが絶妙に合います。その日以来、語学授業後にしばしば訪れるようになり、店のお兄ちゃんは僕の顔を見たとたんに”Yuca con bistec! Comer aqui”(ユカとステーキここで食うんだろ)と注文を通すようになりました。


上の方に見える芋がユカ。この日は野菜も沢山乗っけてくれました。(野菜は少量のときもあり)30CUP(約130円)


こうして押し合いながら注文します。


バスターミナルの脇でみんながユカに食らいつきます。ここでもいろんな人との出会いがありました。「お前はドナルド・トランプについてどう思う?」などと、際どい質問もされましたが…

ごはんもの

Ayestaran通りというやや大きめの道を歩いていると、武骨な男衆が飯をかきこんでいる光景を目にしました。


仕事の昼休み、男衆が武骨に飯を食らう!

皆さんが手にしているのと同じものをくれと注文。出てきたのがこれ

ご飯に豚の角煮風のものが乗った定食。これに黒い煮物をかけてみます。

見た目は何とも小豆飯!ですが味はほのかに塩気が効いて、白米とよく合います。これも30CUPほど。黒い豆がフリホーレス・ネグロスで、キューバではいたるところで食べられています。見るからにエネルギーの塊、腹持ちも良く、肉体労働をする人たちは短時間でガっとこいつを食らい、仕事に戻っていくようです。

食堂で定食を頼むと赤飯(のようなもの)が出てくることが多々あります。これがアロス・コングリ。

上は鶏肉、下は豚肉の定食。30CUC~40CUCほど。

これもフリホーレス・ネグロスのように、ほのかに塩味が効いておかずとよく合います。キューバの食堂ではご飯をしっかり食べる!という印象が強く受けました。ここでは糖質制限ダイエットは忘れ、米と豆のエネルギーを蓄えましょう!

コーヒー

このコーヒー、エスプレッソのような小さな器に入って出てきます。泊まっていた宿の1階が喫茶店兼食堂になっていて、学校の宿題などをそこでコーヒーを飲みながらやっていました。もとから砂糖が入っているのか、濃く甘いコーヒーという印象です。さて価格の方は…
1ペソ、です。

1ペソ!?
店員のお姉ちゃんたちに聞いて「1ペソ」と言うので、1CUPを払うと「NO!! 1CUC」と言います。その横でキューバ人のおっちゃんは1CUPでこのコーヒーを飲んでいました。それで
「おかしいやん。俺も1CUPで飲まれへんの?」
ときいてみました。
「キューバ人だけCUPで飲める。」
と答えられてしまいます。
 さすがに25倍もの金を払って飲みたくないのでやり取りを仕掛けてみました。

私「何でなん」
お姉ちゃん「だって、お前はお金持ってるやん」

というやり取りを5分ほど繰り返したでしょうか。お姉ちゃんが
「チーノは1CUC」
と言いました。すかさずワタクシは
「俺はハポネス(日本人)やチーノ(中国人)ちゃうわ!だから1CUPや。」
と応戦。お姉ちゃんは苦笑いしていました。それ以後は私も1CUPで毎日のように飲めるようになりました。
すこし私の方もしつこかったかなと思いながら、それ以後もこの喫茶店の店員さんたちとは楽しく話せたので、仲良くなる一つの通過儀礼だったと思う事にします。
店員さんたちとはキューバ人の暮らしや店の給料の事など、「そんなんここで話してもええの?」と思える内容を聞かせてもらえました。「自由に海外旅行が出来るお前がうらやましい」とも言われました。
1CUPのコーヒー一杯で、何時間も会話に付き合って下さった店員さんたちに感謝。苦い思い出にならなかったのは皆さんのお蔭です!

ビール

最後はお酒。
キューバのビールでは「クリスタル」という緑の缶の銘柄が人気のようです。ですが私のおすすめはこちらのPolarなるビール。

先述の喫茶店にて10CUPで購入。コクなど無関係の味ですが、アルコール度数はしっかり5%確保されています。すっきりした飲み口で暑いハバナによく合います。これを飲んで、いろんな苦い思い出をスッキリ爽やかに酔い飛ばしましょう!

今回でハバナ見聞録は終了となります。拙い文章でしたが少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。
この後は帰路についての報告を番外編としておとどけしたいと思います。