交通系ICカードのすすめ
tabinote田口です。旅先で便利な交通系ICカードの買い方・使い方を紹介するこの連載、5回目は中国の大都市、北京と上海を紹介します。
第一回 バンコク編
第二回 香港・深セン編
第三回 シンガポール・クアラルンプール編
第四回 台湾・韓国編
北京
(Photo : Thyristorchopper, The latest type of EMU on Beijing Subway Line No.1.)
中国の首都北京には、22の路線(19の地下鉄線と空港線、ライトレール、磁気浮上式鉄道)を持ち世界最大の乗降車数を誇る地下鉄があり、もちろんプリペイドカードも用意されています。
一卡通
一卡通(イーカートン:正式名称は市政交通一卡通)は2003年12月31日に導入された非接触式交通カードです。北京地下鉄、天津地下鉄、河北省全域に走る北京市郊外鉄道、バス、タクシー、一部コンビニ、駐車場、映画館などで使用できます。
今中国ではスマートホンを使った電子マネー支払いが普及しており、現金による支払いは受け付けてくれないことも多いです。このカードはバスや地下鉄の割引率が高いのも特徴ですので北京エリアの観光には必須と言えます。
購入場所は北京市内に500ヶ所以上ありますが、地下鉄駅の自販機か窓口で買うのが便利でしょう。
最初に購入する際には1枚につき20元のデポジットに加え、最低20元をチャージする必要があります。
窓口で購入する場合は、下記の文字を紙に書いて100元札を渡せばよいでしょう。
『我要买一张一卡通,充值80元』
また、残額が500元以下の場合には、窓口に行けば残額とデポジットがすぐに返却されます。
天津
首都北京の北東約130kmに位置する人口1000万人を超える大都市です。現在6路線が運行しています。
城市卡
城市卡は天津市で発売されている非接触式交通カードです。天津市近郊の地下鉄、バス、ライトレール、タクシーなどで利用できます。
購入場所は地下鉄駅やコンビニ、郵便局などですが、すべての駅で販売されているわけではないようです。
デポジットは18元、最低10元から1000元までチャージできます。
北京の一卡通は天津でも使えますが、城市卡を北京で使うことはできないようです。
上海
上海は人口2500万人を超える中国最大の都市です。浦東国際空港からは世界で初めて営業運転を行ったリニアモーターカーが走っています。
上海公共交通卡
上海公共交通卡は1999年に導入された非接触式交通カードです。上海市内の地下鉄、上海トランスラピッド(空港リニア)、バス、トロリーバス、フェリー、タクシー、上海トランスラピッド、張江軌道電車などで使用できます。また、無錫、太湖、蘇州、杭州の近隣各都市でも利用可能です。
購入は地下鉄駅にある窓口で行います。飛行機で入国した場合は浦東国際空港のリニアモーターカーのチケット窓口で購入するのが便利です。
購入額はデポジット30元、チャージが10元から1000元まで10元単位で行なえます。
下記の文字を紙に書いて100元札を渡せばよいでしょう。
『我要买一张一卡通,充值70元』
チャージする際は「可的」「好徳」といったコンビニで行うのがいいでしょう。地下鉄駅にある自動チャージ機は支付宝(アリペイ)やWechatペイのみの受付になっていることが多く、現金を受け付けない場合があるからです。
上海ディズニーランドの地下鉄駅ではディズニーコラボのカードも販売しています。
全国一卡通
中国交通運輸部は「全国交通一卡通互联互通」によって2020年を目処に全国すべての都市で同じ交通カードが利用できるようにすると公表、2019年12月現在252都市で利用が可能になっています。
利用できる都市:http://wenhui.whb.cn/zhuzhan/cs/20191225/310688.html(中国語)
互換性のあるカードには交通連合(China T-union)のロゴが入っているのですぐにわかります。
※当連載は可能な限り現地に赴くか、最新の公式情報を元に書かれていますが、交通カードの情報は日々激しく変化しているため、100%正確であることは保証できません。