未来の無人コンビニ、Amazon Goに行ってみた!

tabinoteワタベです。
2018年1月、アメリカのシアトルに建設中のAmazon.com新社屋に無人コンビニ「amazon go」の1号店がオープンしました。
Amazonは長らく無人コンビニの研究を進めており、実験店を関係者のみに開放してスタディを進めていただのですが、ようやくの一般オープンです。当初は2017年初めに開店するはずでしたが、実証実験に時間がかかっていたようです。

amazon goは、天井に設置したカメラでお客の行動を確認しており(実際には棚のセンサーやカメラなどさまざまなデバイスで行動をウォッチしている模様)、どの商品を手にとって店から出たかを把握しています。そのため、レジがありません。
店に入るには鉄道の改札のようなゲートを通る必要があります。アプリに表示されるQRコードをかざし入店。ふところにさっとチョコを隠して外に出ても、きっちりアプリ経由で課金されるという仕組みです。レジだけでなく万引きもなくなる仕組みですね。

さてさて、私も2018年3月にさっそく行ってきました。
実際に体験してみると、「無人コンビニ」という言葉とはうらはらに多くのスタッフによって運営されていることがわかりました。また、コンビニというよりもデリ総菜多めの食品小売店と言った方がいいかもしれません(生鮮は置いていない)。
百聞は一見にしかず、ここからは実際の様子をご覧下さい。


シアトルの中心部からほど近く、amazonの新社屋があります。
青いガラスの外装が印象的です。

まだ一帯は建設中のようです。こちらはスフィアと呼ばれる建物で、植物園を兼ねたワークスペースだそう。

周辺には意識高めな店が多いです。いずれこのあたりがシアトルの中心部になるのかもしれません。

さてさて、本社ビルの1階。こちらがamazon goです。

店内には背広にネクタイの場違いな日本人(おそらく流通関係者)もちらほら。普通にカジュアルな格好で来ればいいのに…。

さて、写真の通り店の側面はガラス張りのオープンキッチンとなっており、おおぜいの調理スタッフが働いています。店内で売る総菜をその場でつくっているのです。スタッフは軽く10名以上いました。

無人コンビニというのは、あくまでレジだけの話。価値を生む調理のパートにはふんだんに人手をかけていることがわかります。

さて、ここからいよいよ店内。
動画で見ていただくのが一番わかりやすいと思いますので、こちらをどうぞ(HD再生推奨)。

↓上のリンクで見られない方はこちら
https://youtu.be/wpCreVcMY5A

品揃えは、生鮮以外の食品とお総菜です。日用品や新聞雑誌などはありません。まだ、当然ながら各種のレジサービスもありません。その意味では日本のコンビニのイメージとはだいぶ違います。空港のサンドイッチ屋の巨大版みたいな感じでしょうか。

シアトルだけに、コーヒーやビールの品揃えはなかなかのものがありました。

お総菜はオープンキッチンがあるだけあり、さすがのラインナップ。サンドイッチやパスタなどの主食からサラダ、ステーキなどのおかず副菜系まで幅広く、アジア系のフードも多かったです。私はお蕎麦を買いました。

ただし、全てを店内調理しているわけではないようです。別の工場名がラベルに書いてあるものもありました(うろ覚え)。
オリジナル商品もいくつかあり、私は水筒、塩チョコレート、マグカップなどを買いました。


印象としては、レジのない便利さよりも総菜のバラエティやオリジナル商品のクオリティに感心した次第です。
単なる省力化ではなく、付加価値の出るところにきちんと人を配置するというコンセプトの店に思えました。

そして推測ですが、amazonは実店舗で完全に実証が済み次第、この無人レジシステムを他の小売チェーンに外販すると思うんですね。amazonと競合するチェーンもしょせんamazonの手の中、という時代になるかもしれません。

amazon go、今後はシカゴなどにもオープン予定だそうです。
東京にもできてほしい!


シアトル1号店は24時間営業ではなく、7時~21時オープンです。
私が訪れたときは土日休みでしたが、現在は毎日営業しているようです。

シアトル1号店の詳しい店舗情報はこちら。
https://www.amazon.com/b?ie=UTF8&node=16008589011

なお、私が店内動画撮影に使ったのはこちらのジンバル。ヌルヌル動くムービーがiPhoneで手軽に撮影でき、おすすめです。