特別企画:旅する人のためのメリノウール入門

(アイキャッチ画像:Wikipedia)

tabinoteワタベです。
今年は既に2度ほどアジアに旅行する機会がありました。
いずれも現地でアウトドアでの活動をする予定があり、当然汗だくになることが予想されました。
着替えをどの程度持っていくか悩んだのですが、結局Tシャツ数枚で乗り切りました。
もちろん現地での洗濯・ランドリーサービスは一切利用していません。

さて、どうしてそんなことが可能だったのか?
答えは、滞在中かなりの日数、メリノウールのTシャツを着回していたのです。

「うわ、ばっちい!酸っぱい臭いさせてたんでしょ!」
と思ったそこのあなた、残念ながらそんなことにはなりませんでした。
まあ、させてたのかもしれませんが…、主観的には大丈夫でした。

何日着ても無臭で快適、メリノウールは旅する人にとって理想的な素材なのです。

冬でも蒸し暑いアジアへの旅、ついつい着替えを入れすぎて荷物がパンパン!LCCの荷物制限におびえながら一枚一枚シャツを吟味した経験はありませんか?
メリノウールのシャツが2~3枚くらいあれば、一週間程度の滞在は洗濯無しで全く問題ありません。酷暑の行き先でも運動の予定があっても、なんとかなるでしょう。


メリノウールとは?

メリノウールは、皆さんご存じのウール、羊毛です。セーターやスーツ生地に使われるあれです。その中でも、特に細い羊毛を持つメリノ種という羊からとられた毛を言います。

ウールのシャツなんて暑そうだし、素肌に着たらチクチクして発疹がビッシリ!みたいなイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。最新の加工がほどこされたメリノウールのシャツが、主にアウトドアブランドから出ており、着心地もよく手入れも簡単です。
ウールはハイテク素材も真っ青の超高機能素材なのです。


メリノウールの何が凄いのか

では、その機能をご紹介しましょう。

強力な抗菌・防臭力

何日着ても汗だくになっても、乾けば無臭、さらりとした着心地がよみがえります。ちょっと汗をかくと臭い出す化学繊維やすぐに雑菌の素になる綿素材とは雲泥の差。

この機能性は圧倒的で、旅におすすめな最大の理由です。
特におすすめしたいのはパジャマ代わりの利用。一週間程度なら1枚で全く問題ありません。

ドライで快適な肌触り

汗をかいてもサラッとして快適、肌に貼り付くことがありません。メリノウールは超極細繊維なのでチクチク感も皆無。

適度な保温性

建物内や機内のクーラー地獄では強力な保温性を発揮。いっぽうで肌触りがサラッとしているため、夏場でも涼しく着ることができます。

速乾性

化学繊維には負けますが、綿と比べれば圧倒的な速乾性を持ちます。また、汗で濡れても肌触りが快適で保温性があるので汗冷えしません。

イージーケア

もちろん普通に洗濯が可能(ネット推奨)。静電気が起きないのでホコリもつきにくい。


メリノウールの欠点

以上のように、荷物が限られる旅行に理想的な条件を備えたメリノウール。それでは、欠点はないのかというと…、残念ながらいくつかあります。

価格

Tシャツは最低5,000円くらいからとなります。着っぱなしでOKなのでコストパフォーマンスは高いのですが、絶対的な価格は綿や化学繊維と比べ高めです。

虫・耐久性

気をつけないと虫が食います。また、洗濯を繰り返すとへたってくる事があります。
とはいえ、洗濯はネットを使えば普通に洗濯機で洗って問題ありません。2~3枚を数日ごとにローテで洗えば虫もつかないでしょう。

超速乾ではない

本当に汗をかきまくる場合は、乾燥がおいつきません。
もっともこれは超速乾の化学繊維に比べれば、の話です。上述通り綿よりも速乾性能は優れていますし、濡れても冷たくなく、肌に貼り付きにくいので実際には快適です。

デザイン

メリノウールのシャツはアウトドアブランドから出ていることが多く、人によってはデザインやシルエットを野暮ったいと感じることもあるかもしれません。


最近ではウールと化学繊維を混合した素材のものもあり、耐久性が高く速乾性能も速乾化学繊維に遜色ないものが出てきています。
また、アウトドアブームに沿ってデザインも洗練され、着回しの幅も拡がっています。

シャツとして着れるような薄いメリノウールは、山登りをする人の下着(ベースレイヤー)として広まったという経緯があります。すべてを自分で運ばねばならない山は旅行以上に荷物を吟味せざるをえない究極の環境。また、数日着替えができないという状況もザラにあります。

そんな環境で支持されてきたメリノウール、旅する人には本当におすすめです。移動中は荷物が軽く、滞在中は快適に過ごせますよ!


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