楽しい中国旅行のすすめ~その2

文:tabinoteワタベ

ニーハオ。tabinoteワタベです。
前回の記事にひきつづき、今回は中国でおすすめの都市や観光スポットなどのガイド情報をお届けします。
※本稿では中国=中国本土をさします。この記事は2019年12月現在の内容にもとづいています。クレジットのない写真は筆者によるものです。

まずは筆者が行ったことのある場所から。

成都(四川省)

ポイント
  • 人口:1633万人(2018年・市統計)
  • 概要:見どころにあふれた中国西部観光の拠点
  • アクティビティ:街歩き、グルメ、歴史、大自然
  • おすすめスポット:武侯祠と錦里、寛窄巷子、文殊院、青城山、成都パンダ繁育研究基地、陳麻婆豆腐など。
  • 行き方:成都双流国際空港(CTU)は市街から西に陸路14kmほど。ANA、四川航空、中国国際航空の直行便あり。
成都は筆者が何度も訪れている最もおすすめの街です。三国志でおなじみ蜀の都で、麻婆豆腐に代表される激辛料理やパンダでも有名。街歩きや歴史探訪、郊外のスケールの大きな自然景観など見どころも豊富。ホテルや食事など物価も大都市の割に安めで、何より独特のゆるい雰囲気が魅力です。上海などは若干殺伐としていて、夜の繁華街などは爆音のフェラーリが行き交うなど緊張感がありますが、古くから豊かな農作物に恵まれ「天府の国」と称されてきた成都の気風はもっと穏やか。陽が落ちると老若男女問わず麻雀卓を囲む姿も風情があります。後述する九寨溝など中国西部観光の拠点でもあります。

主な見どころをご紹介しましょう。
武侯祠は劉備元徳や諸葛亮孔明を祀った祠。横山光輝のマンガや光栄のゲームで三国志に慣れしたしんだ筆者としても感涙の施設です。錦里と呼ばれる風情ある通りが続いており、ストリートフードの食べ歩きも楽しめます。

(武侯祠の劉備元徳像)


(錦里)

再開発されたレトロな繁華街の寛窄巷子、周囲には屋台街があり気軽に汁なし担々麺などの本場ストリートフードを味わえる文殊院もおすすめエリアです。

(文殊院)

青城山は郊外にある道教の聖地で、120kmにおよぶ巨大な山岳地帯です。最高標高は約1600m。山並みは急峻でとにかくそのスケールに圧倒されますが、ロープウェイもあって気軽に散策することができます。2000年には世界遺産に登録されました。

(青城山、Author:Nyx Ning、CC BY-SA 3.0)

成都パンダ繁育研究基地は郊外にある中国のパンダ研究における本拠地で、広大な自然林の中に野生に近い状態でパンダが飼育されています。食っちゃ寝食っちゃ寝のパンダがありがたみが薄れるほどウヨウヨいる様は圧巻です。

(成都パンダ繁育研究基地)

最後に、麻婆豆腐の元祖である陳麻婆豆腐本店も見逃せません。常に混み合っていますが1~2人であれば並ばずに入れるでしょう。

(陳麻婆豆腐本店)

西安(陝西省)

ポイント
  • 人口:1000万人(2018年・市統計)
  • 概要:かつて長安と呼ばれたシルクロードの都
  • アクティビティ:街歩き、グルメ、歴史
  • おすすめスポット:城壁と鐘楼、大雁塔、回族風情街、始皇帝陵と兵馬俑、華山など。
  • 行き方:西安咸陽国際空港(XIY)は市街から北西に陸路25kmほど。中国東方航空、海南航空、春秋航空などの直行便あり。
西安は約2000年にわたって都が置かれた中国でも有数の観光都市です。シルクロードの起点として知られ、西遊記でおなじみ三蔵法師はこの地をスタートして天竺(インド)に向かいました。市内には当然寺院やミュージアムなど歴史に関する見どころが数多くあります。イスラム教徒(回族)が多く暮らすことから、エキゾチックな雰囲気も漂っています。

主な見どころをご紹介しましょう。
西安の旧市街は城壁で囲まれており、高さは約12m、周囲は14kmにもおよびます。城壁そのものが観光スポットであり、自転車で一周することができます。鐘楼は旧市街の中心に建つ西安のシンボルで、市街を一望できます。

(西安城門)

大雁塔は高さ64mにもおよぶ塔で、三蔵法師がインドから持ち帰った経典が保管されています。夜にはライトアプされ、華やかな景観となります。

回族風情街はイスラム料理店が数多く並ぶ通りで、中華ハンバーガーと称される肉夹馍、パン入りのスープ羊肉泡馍、ところてん的な涼皮、コクのあるヨーグルトなど日本はなかなか味わえない本場の回族グルメを楽しむことができます。

(回族風情街)

郊外にある始皇帝陵と兵馬俑は西安最大の見どころです。兵馬俑は兵士や馬などを模した陶器の象で、その精巧な作りは実在のモデルを再現したものとしか思えません。とにかくスケールが大きく、始皇帝の権力のすさまじさを実感させられます。

(兵馬俑)

華山は郊外にある道教の聖地。ドラゴンボールに出てきそうなカルスト地形の急峻な山で、標高は2000mにおよびます。申し訳程度の板きれを足場にして断崖絶壁を歩く長空桟道は絶叫マシン好きにもおすすめです。

(雪の降りしきる華山の稜線)

大理&麗江(雲南省)

ポイント
  • 大理の人口:358万人(2015年・市統計)、麗江の人口128万人(2016年・市統計)
  • 概要:雲南省を代表する2大観光都市
  • アクティビティ:街歩き、グルメ、大自然
  • おすすめスポット:旧市街、蒼山、束河古鎮、玉龍雪山、虎跳峡、香格里拉など。
  • 行き方:大理空港(DLU)は市街から東に陸路18kmほど。昆明や成都などから乗り継ぐのが一般的。麗江三義空港(LJG)は市街から南に陸路29kmほど。昆明や成都などから乗り継ぐのが一般的。大理と麗江の距離は陸路200kmほど。シャングリラは
大理はかつて大理国の都として栄えた街、麗江は少数民族ナシ族がひらいた街で、いずれも風情あふれる旧市街が魅力です。大理旧市街は城壁に囲まれており、洱海という湖と標高4000mにおよぶ蒼山という山塊を望む風光明媚な観光都市。麗江は灰色の屋根が連なる伝統的な街並みが評価され1997年に旧市街が世界遺産登録を果たしたました。夜にはネオンが輝き伝統的な色は薄れていますが、逆に生きている街ってこういうものだよなと実感させられます。

主な見どころはいずれも旧市街。レトロで美しい街並みが最大の魅力です。物価も比較的安いため、長期滞在する旅行者も多いです。大理チーズやナシ族の伝統料理であるヤクや魚の鍋、クラフトビールなど日本ではなかなか味わえない食事も魅力です。

(大理の城門)


(麗江の旧市街)

蒼山は大理を見下ろす最高標高4122mにおよぶ山。ロープウェイを利用して気軽に散策することができます。

(蒼山の中腹から見下ろす洱海)

束河古鎮は麗江の近くにある古い村で、麗江よりも商業化されていないため落ちついた古い村落の雰囲気が残されています。

玉龍雪山はナシ族の聖地とされる標高5596mの山。万年雪を抱き、ヒマラヤの山々のように切り立ったピークは神々しさにあふれています。こちらもロープウェイで頂上直下まで訪れることができます。

(玉龍雪山)

虎跳峡は最大高低差3000m以上にも及ぶという世界屈指の大渓谷で、迫力の急流を虎がジャンプして渡ったという伝説が残されています。一般的には麗江からバスで急流を望む中虎峡に向かいますが、全行程を歩くハイキングコースも整備されています。

(虎跳峡)

香格里拉は麗江からさらに北へ180kmほど向かった先にある街で、「理想郷」の名を冠した風光明媚なエリア。チベット文化が色濃く残り、チベット寺院や郊外のシャングリラ大峡谷、梅里雪山といった歴史と自然の見どころにあふれています。

広州&深セン(広東省)

ポイント
  • 広州の人口1490万人(2018年・市統計)、深センの人口1303万人(2018年・市統計)
  • 概要:中国南部を代表する2大観光都市
  • アクティビティ:街歩き、グルメ、歴史
  • おすすめスポット:沙面、上下路、聖心堂、開平楼閣、世界の窓、大芬油画村
  • 行き方:広州白雲国際空港(CAN)が市街から北に陸路30kmあまり。JAL、ANA、中国南方の直行便あり。同じく市街から北西に陸路30kmほどで深セン宝安国際空港(SZX)。中国南方、深セン航空の直行便あり。広州と深センの距離は陸路130kmほど。
広州は中国南部を代表する大都市で、広東料理の本場としてあまりにも有名です。深センは1980年代に経済特区として開発された都市で、世界で最も急速に発展した都市の1つです。いずれも香港が近く、陸路で日帰り観光も可能です。

広州は歴史的に海外との関係が強く、かつての外国人居留地である沙面は珠江という川に囲まれた人口島で、コロニアル調のエキゾチックな街並みが人気です。夜景も美しく、ライトアップされる洋館や川面に映るネオンが魅力です。

(珠江の夜景)

上下路は伝統的な建築が連なる繁華街で、かつて魯迅が通ったという陶陶居酒家は人気の老舗レストランです。

広州からやや距離はありますが(陸路120kmほど)、ぜひ訪れてほしいのが開平楼閣。中華風と洋風が不思議に融合したユニークな建築が評価され、2007年には世界遺産に登録されました。かつて北米に渡った開平の人々が帰郷した際、欧米の様式を模した建てたことからこのようなデザインになっているそうです。

開平楼閣、Author:Kevin Poh、CC BY 2.0)

深センはその発展する街並みそのものが見どころですが、ベタに観光地と言えるのは「世界の窓」でしょうか。世界の有名観光スポットを実物の数分の1のスケールで再現しているテーマパークです。ミニチュアと侮ることなかれ、48ヘクタールという広大な土地にはピラミッドやタージマハルなどの有名建築が再現されており、シンボルとなっているエッフェル塔は高さ108mにもおよびます。

(世界の窓、Author:Mx. Granger、CC BY-SA 2.5)

深セン郊外の大芬油画村は名画の複製画を大量に生産しているエリアで、ホテルのロビーや病院などに飾られる複製画の大半をこの村が担っているとか。変わったお土産探しにも人気のスポットになっているようです。

(大芬油画村Author:Mx. Granger、CC0 1.0)

上海

ポイント
  • 人口:2424万人(2018年・市統計)
  • 概要:見どころにあふれた中国最大の商都
  • アクティビティ:街歩き、グルメ、歴史
  • おすすめスポット:外灘&南京路、豫園、M50、上海宣伝画芸術中心、東方国際水産中心、蘇州
  • 行き方:上海浦東国際空港(PVG)が市街から東に陸路30kmほど。市街から西に陸路18kmほどの場所には上海虹橋国際空港(SHA)。JAL、ANAほか多くの直行便あり。

上海は言わずと知れた中国最大の都市で、見どころも数えきれません。物価が高いのが悩みどころですが、有名店には日本語のメニューが備わっていることもあり、日本食レストランにも事欠きません。食の不安がある人でも安心して観光できるでしょう。

最大の見どころは黄浦河沿いの外灘と繁華街の南京路です。洋風建築の立ち並ぶ外灘と対岸の高層ビル群、ネオンにあふれた南京路は深夜まで人通りが絶えることのない中国屈指の観光スポットです。ブランドショップやチェーン店のみならず、細かい通りには羊や海鮮などさまざまな料理の専門店もひしめきあっており、街歩きが楽しいです。

(黄浦河沿いの高層ビル群)

豫園は風情あふれる中国庭園で、こちらも上海を代表する観光地。周囲にはお土産屋が連なり観光客でごったがえしていますが、一歩路地に入ると落ちついた光景も残されています。

M50は現代美術の集まるアートスポット。かつての工場街に作家たちが集まり形成された場所で、多くのギャラリーや屋外展示が独特の雰囲気を作り出しています。

(M50)

上海宣伝画芸術中心はかつての共産党プロパガンダポスターを集めたその手のアートが好きな人にはたまらないスポットで、複製画やポストカードなども購入できます。

(上海宣伝画芸術中心)

珍しいグルメスポットとして水産市場をご紹介。東方国際水産中心は黄浦江沿いに位置する海産物の市場で、かつて存在した銅川路水産市場が閉鎖された現在では、一般人も訪れることのできる市場として貴重な存在です。市場内の食堂では市場で買った魚や貝を持ち込んで調理してもらうことができます。

(写真は銅川路水産市場)

最後に紹介するのは蘇州。東洋のベニスと称される風光明媚な水郷都市で、上海からは高速鉄道でわずか30分。運河沿いの街並みや風情ある庭園散策に加え、本場の上海蟹や蘇州麺も魅力です。

ハルビン(黒竜江省)

ポイント
  • 人口:952万人(2018年・市統計)
  • 概要:パリにもたとえられる風光明媚な街
  • アクティビティ:街歩き、歴史
  • おすすめスポット:中央大街、聖ソフィア大聖堂、百年餐飲老街、ハルビン氷雪祭り、東北虎林園、侵華日軍第731部隊罪証陳列館
  • 行き方:ハルビン太平国際空港(HRB)が市街から南西に陸路40kmほど。中国南方、春秋航空の直行便あり。
ハルビンは中国東北部、黒竜江省の省都です。歴史的にも地理的にもロシアとの関係が深く、市内随一の繁華街である中央大街はロシアレストランやロシア物産の店が軒を連ねます。市の中心を流れる松花江は冬になると対岸まで真っ白に凍り付き、異国情緒をかきたてます。ロシア風の建築や、ロシアと中国の建築様式が融合した中華バロックと呼ばれる建物、旧満州国時代の建物など建築好きにはたまらないスポットでもあります。

見どころはなんといっても中央大街。石畳の風情あふれる通りの両側には洋館が並び、夜はライトアップされ風情あふれる景観となります。馬迭爾ホテルに併設されたアイスクリーム店のアイスは絶品。中央大街からもほど近い聖ソフィア大聖堂は中央大街からもほど近い場所にあるロシア正教の教会で、タマネギ型のドームと周囲の建物とのコントラストが面白いです。

(聖ソフィア大聖堂)

百年餐飲老街はリノベーションされた商店街で、老舗レストランが軒を連ねます。

ハルビン最大のイベントがハルビン氷雪まつり。札幌雪まつり、カナダのケベックウィンターカーニバルと並ぶ世界三大雪まつりの1つで、松花江沿いの広大な河川敷を海上に雪と氷の巨大な建造物が築かれます。夜にはライトアップされ実に鮮やか。

(ハルビン氷雪まつり、Author:李吉秋、CC BY-SA 3.0)

郊外の東北虎林園はシベリア虎を飼育している施設。一匹丸丸の鶏や羊を虎に与える過激な餌付けを体験できます。

(東北虎林園)

最後にご紹介するのは旧関東軍の防疫給水部隊、通称731部隊の罪状を展示する侵華日軍第731部隊罪証陳列館。広大な敷地にはCGやジオラマを使った迫真の展示が並び、入場も無料。ハルビンを訪れるなら素通りできない施設でしょう。

(給水塔の跡)


続いて、筆者が行ったことはありませんが、いずれ訪れたいと思っているスポットです。

重慶

ポイント
  • 人口:3101万人(2018年・市統計)
  • 概要:近代史の史跡にあふれ、本場の火鍋と郊外の自然も魅力
  • アクティビティ:歴史、自然、グルメ
  • 行きたいスポット:洪崖洞、磁器口古鎮、文革墓群、三峡ダム、武隆
  • 行き方:重慶江北国際空港(CKG)が市街から北西に陸路85kmほど。春秋航空、中国国際航空の直行便あり。
重慶は人口3000万人を超える中国最大規模の都市。人口が多いのは面積が広大なことも一因で、市域は8万2千平方kmと北海道を上回るスケールです。日中戦争では南京が陥落した後に蒋介石政府が臨時首都としたことで抗日戦争の拠点となり、近代史を中心とした数々の歴史スポットがあります。
中国人にとっても人気があり、TikTokなどのSNSで繁華街の洪崖洞などが紹介され、観光地としての魅力が広く知られるようになりました。

洪崖洞は高低差の大きい独特の建築が連なるエリアで、夜にはライトアップされ幻想的な景観となります。ジブリ映画「千と千尋の神隠し」のモデルという噂もあり、前述通りTikTokで有名となりました。

(洪崖洞、Author:Nyx Ning、CC BY-SA 3.0)

磁器口古鎮はレトロな商店街で、磁器やハンドクラフトのお店が連なる人気の観光スポットだそうです。

個人的に興味があるのは文革墓群。文化大革命の犠牲者を埋葬した墓地。かつて中国全土にあった同種の墓地の中でも現存する唯一の墓地とされています。立ち入りはできないようですが、春節や4月頭の清明節には解放されるようです。

郊外観光では三峡ダムが人気。三峡ダムは長江に築かれた世界最大級の水力発電ダムで、圧倒的なスケールが魅力。カルスト地形の景勝地である武隆も見逃せません。

(三峡ダム、Author:Le Grand Portage、CC BY 2.0)

最後に重慶といえばやはり火鍋。火鍋は中国で最も人気あるメニューの1つで、重慶はその本家本元です。1人旅でも楽しい中国ですが、重慶に限っては火鍋を思う存分楽しむためにも数人連れだって行きたいですね。

元陽(雲南省)

ポイント
  • 人口:42万人(2010年・県政府統計)
  • 概要:ハニ族の棚田
  • アクティビティ:自然
  • 行きたいスポット:棚田
  • 行き方:北京や上海、成都などを経由して雲南省の省都・昆明へ。昆明からバスなどで向かうのが一般的(南に陸路250kmほど)。
元陽は雲南省の南部に位置する農村エリアで、少数民族ハニ族が気づいた見事な棚田の景観が有名。見どころも当然棚田で、田に水が張られる11月から4月には多くの観光客が訪れるそうです。ダマスカス模様のような複雑な棚田景観はぜひ観てみたい!

(元陽の棚田、Author:wuqiang_beijing、CC BY 3.0)

北京

ポイント
  • 人口:2154万人(2018年・市統計)
  • 概要:泣く子も黙る中国の首都
  • アクティビティ:街歩き、歴史
  • 行きたいスポット:万里の長城、天安門広場、故宮博物院、龍潭湖公園、潘家園旧貨市場
  • 行き方:市街から東北に25kmほどで北京首都国際空港(PEK)。2019年9月には北京大興国際空港(PKX)が開業した。JAL、ANAほか多くの直行便あり。
実は筆者は北京に行ったことがありません。広大な天安門広場や故宮博物院、天壇などさまざまな観光スポットがありますが、なんといってもハイライトは万里の長城。万里の長城マラソンというイベントがあるらしいので、できればそれにかこつけて行ってみたいですね。

(万里の長城、Author:来自China的Hao Wei、CC BY 2.0)

巨大な新空港も開業し首都として発展を続ける北京ですが、歴史を反映したのどかな雰囲気も残されているようです。個人的には以前テレビで観た龍潭湖公園沿いで太極拳をする老人の姿が忘れられません。

潘家園旧貨市場は中国を代表するアンティーク市場。土日が青空市になるので、その機会に訪れるのがてみたいです。

桂林(広西チワン族自治区)

ポイント
  • 人口:534万人(2017年・市統計)
  • 概要:リアル水墨画の世界
  • アクティビティ:自然
  • 行きたいスポット:漓江下り、陽朔西街
  • 行き方:桂林両江国際空港(KWL)が市街から西に陸路17kmほど。北京や上海などから乗り継ぐのが一般的。
桂林はカルスト地形の景勝地として知られ、水墨画そのものの光景が世界的に知られています。最大の見どころはやはり漓江沿いに広がる景観で、風情あふれる川下りが人気となっています。

(漓江沿いの名所象鼻山、Author:luchangjiang~鲁昌江、CC BY 3.0)

陽朔は桂林近郊にあるツーリストタウンで、かつては大理や麗江とならぶ欧米バックパッカーの沈没地でした。現在は普通の中国人観光客も多く滞在する場所になったようですが、かつての名残もあり外国人観光客に優しいエリアのようです。うどんのように太いローカルフードのビーフンも名物です。

九寨溝(四川省)

ポイント
  • 人口:8万人(2018年・県政府統計)
  • 概要:CGのような絶景スポット
  • アクティビティ:自然
  • 行きたいスポット:九寨溝風景区、黄龍風景区
  • 行き方:四川九寨黄龍空港(JZH)が九寨黄から南に陸路95kmほどの場所に位置する。成都からバスで向かう人も多い(陸路約350km)。
九寨溝は四川省の景勝地で、中国に多いカルスト地形の自然景観の中でも白眉と呼べる存在です。信じられないほど透明な湖水がミネラル成分の影響で様々な色彩を帯びる様が神秘的で、中国でも屈指の人気観光地となっています。時に中国の祝日である国慶節の時期には紅葉シーズンとなり、多くの人が訪れるそうです。

(九寨溝、Author:Fanghong、CC BY 3.0)

羅平(雲南省)

ポイント
  • 人口:61万人(2013年?・県政府統計)
  • 概要:菜の花の絶景スポット
  • 行きたいスポット:金鶏峰・牛街螺丝田
  • 行き方:北京や上海、成都などを経由して雲南省の省都・昆明へ。昆明からバスなどで向かうのが一般的(昆明から東に陸路200kmあまり)。
カルスト地形の奇観で知られ、中でも2月頃の菜の花シーズンには峰々と菜の花畑とのコントラストが見事な景観を生み出すそうです。以前雑誌で見て以来行きたいスポット筆頭候補になっていますが、シーズン中はだいぶ混雑するようです。

(羅平、Author:Fanghong、CC BY-SA 3.0)

鳳凰古城(湖南省)

ポイント
  • 人口:5万人(2010年・市統計)
  • 概要:中国で最も美しい村
  • アクティビティ:街歩き、歴史
  • 行きたいスポット:鳳凰古城
  • 行き方:最寄りの空港は張家界荷花国際空港(DYG)。上海や西安などから乗り継ぐのが一般的。空港からは陸路200kmほどの道のりをバスで。
鳳凰古城は少数民族の土家族とミャオ族が多く暮らすエリアで、時が止まったような昔ながらの街並みが残されています。川と石畳、伝統建築が連なる景観は「中国で最も美しい村」と称されるほどで、近年観光地として知名度が高まっています。

(鳳凰古城、Author:于/Yu 回/Hui from Chengdu, China、CC BY 2.0)

張家界(湖南省)

ポイント
  • 人口:170万人(2013年・市統計)
  • 概要:映画「アバター」のロケ地となった絶景スポット
  • アクティビティ:大自然
  • 行きたいスポット:武陵源
  • 行き方:市街からわずか3kmで張家界荷花国際空港(DYG)。上海や西安などから乗り継ぐのが一般的。
張家界はカルスト地形の景観がひろがる観光スポットで、市の中心部にある武陵源風景区が映画「アバター」のロケ地となったことで一躍有名となりました。1992年には世界遺産に登録されています。武陵源の景観はまさに映画そのものの世界とされ、切り立った急峻な山々や数々の奇岩など、自然が作り出した絶景に圧倒されると言います。市街からは長さ7.5kmという世界最長級のロープウェイが伸びているそうです。

(武陵源、Author:江上清风1961、CC BY 3.0)

以上、筆者の独断と偏見によるおすすめの街や観光スポットをご紹介しました。
街歩きに食、歴史に自然と魅力にあふれた中国の旅にぜひトライしてみてくださいね。