交通系ICカードのすすめ
tabinote田口です。みなさんは旅先の移動手段としてなにを利用しているでしょうか?
もちろん目的地に直接行けるタクシーは便利ですが当然それなりの料金がかかるので、多くの場合地下鉄やバスなど公共交通機関を利用することになるでしょう。
そこで問題になってくるのが運賃の支払い方法です。
長距離の切符ならネットや代理店で予約することもできますが、地下鉄やバスの場合は切符売り場や窓口で買うことになり、言葉の壁や行列の長さに苦労した経験のある人も多いでしょう。
そこでお勧めしたいのが交通系ICカードです。みなさんご存知のあらかじめ料金をチャージしておけば、改札口でタッチするだけで自動的に料金が引かれるという便利もの。
関東では「Suica」や「Pasmo」、関西では「Icoca」や「PiTaPa」、他にも全国の都市圏でICカードが普及しているのは多くの方がご存知でしょう。
当然日本以外でも交通系ICカードは利用されており、入手できれば行動範囲は格段に広がります。
とは言え「どこで売ってるの?」、「チャージはどうやってするの?」、「どの路線に乗れるの?」といった情報をあらかじめ取得しておくことは重要です。
この連載では今後数回にわたってアジア圏主要都市の交通系プリペイドカード最新情報をtabinote記者の実体験及び信頼できるネット情報をソースに紹介していきます。
第一回はタイの首都バンコクを取り上げます。
バンコク
バンコクでは現在なんと3種類の交通系ICカードが存在します。というのも交通機関ごとにそれぞれ対応しているカードの種類が異なるからでです。
さっそく一枚ずつ見ていきましょう。
Rabbit Card
Rabbit Cardは、バンコク市内に現在2路線(スクムビット線、シーロム線)走る高架鉄道のBTS(Sky Train)で利用できるICカードです。
BTSの他には1路線走る専用レーンを使ったバスシステムのBRT、そしてセブンイレブンやファミリーマートなどのコンビニやファーストフード店などでも利用できます。
購入はBTSの各駅にある有人窓口で行います。
大人用カードの価格は200バーツです。購入時パスポートが必要となります。発行手数料50バーツとデポジット50バーツが含まれているので最初にチャージされているのは100バーツということになります。なおカードの残額とデポジットの50バーツは帰国時にカードを返還すると返してもらえます。
BTSの運賃は初乗り16バーツから最高44バーツですので100バーツは結構すぐになくなります。チャージも購入と同じ窓口でできます。カードを渡してチャージしたい金額を言う(英語だいじょうぶです)だけで簡単に理解してもらえます。なおRabbit Cardのチャージはコンビニでも可能です。
公式サイト:https://rabbit.co.th/en/card/
MRT Smart Cards
MRT Smart Cardsは、バンコク市内に現在2路線(ブルーライン、パープルライン)走るMRT(地下鉄)で利用できるICカードです。
購入はMRTの駅構内にある有人窓口で行います。
大人用カードの価格は230バーツ、発行手数料30バーツとデポジット50バーツが含まれているので最初にチャージされているのは150バーツとなります。
MRTの運賃は初乗り16バーツから最高42バーツとBTSとほぼ同水準です。チャージも購入と同じ窓口でできます。
公式サイト:https://www.bangkokmrt.com/mrt-smart-cards.html
Smart Pass
Smart Passはバンコクの玄関口、スワンナプーム国際空港と市内を結ぶ高速鉄道エアポート・レール・リンク(ARL)で利用できるICカードです。
大人用カードの価格は230バーツ、発行手数料30バーツとデポジット30バーツが含まれているので最初にチャージされているのは170バーツとなります。
エアポート・レール・リンクの運賃は15バーツから45バーツです。以前は150バーツのエクスプレス(Express)が用意されていましたが、現在は各駅停車のシティライン(City Line)のみになっています。
公式サイト:http://www.srtet.co.th/index.php/en/information-ticket/information-ticket
さて、3枚あるICカード、いったいどれを買えばいいのでしょうか?
まずエアポート・レール・リンクに関しては、スワンナプーム空港への行き帰りにしかほぼ使用しません。また、LCCが多く発着するドンムアン空港からバンコク入りする場合はまったく利用しないことになります。
バンコク在住で定期的に空港を利用するといった特殊なケース以外ではSmart Passにあまり利用価値はありません。
BTSとMRTですが、どちらも市内中心部のそれぞれ別の場所を走っていますので、バンコク市内に3日以上滞在し、移動に電車(地下鉄)を利用するつもりであればRabbit CardとMRT Smart Cardsの2枚を購入することをお勧めします。
どちらか1枚ということであればコンビニやレストランなどでも利用できるRabbit Cardがおすすめです。
滞在するホテルの最寄り駅がBTSであればRabbit Card、MRTであればMRT Smart Cardsという決め方でもいいかもしれません。
いずれにせよ複数のICカードがあるのは混乱します。将来的には互換性が持たされるという報道もありますが、早く実現してほしいものですね。
次回はクアラルンプール、シンガポールなどをご紹介します。
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