tabinoteワタベです。
不定期連載として、世界のいろんな観光都市でのランニング体験を紹介しています。
・ロンドン
・ポートランド
・パリ
・ロサンゼルス
・コペンハーゲン
今回はアメリカのシアトルです。
シアトルもランニングのさかんなところ…、かな?勝手にそんなイメージを持っていましたが、なんでだろ。「Runners World」誌の調査によると、サンフランシスコやボストンと並び、全米ベスト・ランニング都市ランキングの上位常連だそうです。
シアトルは北米でも最も人気のある街の1つで、イチローがマリナーズに所属していた際には多くの日本人観光客が訪れました。ボーイングやナイキ、amazon.comといったグローバル企業も集積するダイナミックな都市ながら、少し郊外に出れば豊かな自然がひろがっています。
シアトルは港町なので坂が多め。ランナーも多く見かけますが、坂で鍛えられているのかガチ度は他の都市よりも若干高めな印象です。
そんなシアトルで随一の観光スポットが海沿いの市場、パイク・プレイス・マーケットを中心としたベイエリア。繁華街や観光スポット的な場所も市場から数キロの範囲に点在しています。今回はこのあたりを走ってみました。
出発点はamazon本社近く。このトップポット・ドーナツは有名店らしく、早朝からにぎわっていました。
私はドーナツは食べないのでどのくらい名店かわかりませんが、コーヒーは確かにうまい。一気に飲んで気合いを入れます。
午前11時くらいになれば近くのレジ無しコンビニ、amazonGOが開店するので、そちらで目覚めの一杯をやってからでもいいですね。
ここから目指すのはスペースニードル。高さ184mあり、市街を展望するシアトルのランドマーク。
早朝なのでもちろんあいていません。
昼間来ればこのタワーの展望台から市街や遠くレーニア山を展望できるはずです。森永カフェラッテのパッケージに描かれているあの山です。
目の前にあるのは現代ガラス美術の大家・デール・チフーリ氏の作品を展示している「チフーリ・ガーデン」。
こちらもやはりあいていませんが、雰囲気は伝わります。
このスペース・ニードルから海の方に向かうと、オリンピック彫刻公園がひろがっています。こちらもランナーの多い名コース。
私は市場に行きたいので公園を途中で切り上げ南へ。急坂を下ります。
湾沿いにはランニングコースと自転車道が整備されており、快適に走ることができます。
かなり観光地化されており市場とはいえ築地ほどは早くあいていませんが、活気があります。
チーズを攪拌する光景。こちらのビーチャーズ・ハンドメイドチーズは店内で製造したチーズをマカロニにぶっかけるマック・アンド・チーズの名店。開店と同時に行列ができます。
市場の周囲は繁華街となっており、ミュージアムやカフェがならぶ目抜き通りとなっています。
こちらは有名なガムの壁。人々が噛み終わったガムを貼り付け、いつしか幾層にも積み重なってアートスポット化した場所です。
一帯にはほんのり甘い香りがただよいますが、やはり汚い印象はぬぐえません。
一帯にはランニングショップもあり、昼間なら寄ってみてもいいですね。
さて、そろそろ出発点のドーナツ屋にもどります。ここからはガッツリ上り坂…。
実は、市場を通り過ぎてさらに進むとセーフコ・フィールドという球場にたどりつきます。マリナーズの本拠地として有名ですね。
しかし、セーフコ・フィールドはランニングコースとしてはあまりおすすめできません。セーフコ・フィールドとその周辺、隣接するチャイナタウンにかけての一帯はお世辞にも治安がいいとはいえないエリア。
以前、チャイナタウンで路上にしゃがむ青年から理由もなく酒瓶をぶん投げられたことがあります(私めがけてではないでしょうか…)。早朝や深夜は気をつけて歩いた方がいいでしょう。
戻りました。amazonGOもあいていたので弁当を買って帰りました。
今回のコース。海沿いで景色もよく、坂で適度に刺激を入れることのできる気持ちのよいコースでした。
後日、郊外の宿に泊まった際にも軽く周囲を走ってみました。
幹線道路沿いにでかいトラックが行き交い、景色も殺風景でまったく楽しくありません。
やはり走るならちゃんとしたランニングコースや市街地、トレイルがいいですね。
シアトルはランナーも多く、海沿いの平坦なコースからハードモードの激坂までバリエーションに富んでいます。初心者からガチ志向の人まではばひろく楽しめるでしょう。
今回紹介したダウンタウン以外にも、一周10kmのレイク・ユニオンや日本庭園のあるアーボリータム植物公園といった名コースがあります。北西のディスカバリーパークはオフロードランニングが楽しめる自然豊かなトレイルで、こちらも休日はランナーでにぎわっています。
これだけ名コースが多いとランニングのイメージが強いのも納得ですね。
シアトルにはORCAというSUICAのようなチャージ式の交通カードがありますので、念のためにクレカと一緒にパンツのポケットに忍ばせていくといいでしょう(ORCAでは買い物はできません)。