ジェットスターで行く! 突発沖縄旅行記

ここでは、個人旅行の体験や旅に役立つ知識などを募集いたします。tabinoteを使って実際に行った旅行のレポートも歓迎いたします。お得情報や旅のコツ、旅の楽しさを分かち合う場としてご活用いただければと思います。

(注:本事例は「tabinoteメールマガジン」の2013/07/30号に収載されたものです。2013年6月時点の内容にもとづいています)

ジェットスターは安い!

僕の旅のプランはほとんどがLCCのセール情報から始まります。通常目玉となる格安チケットはあっという間に売り切れてしまいますので、僕は各社のメルマガやTwitter、Facebookページをこまめにチェックし、セールスタート直後に速攻でチケットを押さえてしまうことにしています。売り出されるチケットは半年先ということも珍しくありません。もちろんその時点ではスケジュールなど立てようがないので、チケットの日程にあわせて仕事の調整をするということになります。どうしても仕事の都合で行けないこともありますが、その時は残念ですがチケットは放棄します。これも単価が安いLCCならではの旅のスタイルですね。
というわけで、この旅行はジェットスター国内便就航記念セールで押さえた成田-那覇の往復チケットを利用しました。諸経費込みでなんと14360円です。僕は溜まっていた仕事をなんとか片付け、6月の土曜日早朝、成田空港に向かいました。

成田から3時間のフライト

僕の住んでいるところは東京都内ですので、成田空港までは約2時間かかります。LCCは早朝便が多いのですが、今回の便は9時10分発ですので、6時に家を出れば十分間に合います。これが6時台、7時台の便になると始発でも厳しいので前泊もしくは深夜バスの利用となり、かなり不便です。そのぶん運賃も安いのですが……。
というわけで京成特急を利用し成田空港第二ターミナルに8時過ぎに到着します。事前にPCでチェックインは行なっていますので、荷物がなければ空港ではプリントアウトしたチケットを持って直接ゲートに向かいます。
8時40分に搭乗開始です。ボーディングブリッジではなく、バスで駐機場まで向かいます。銀色に輝くエアバスA320にタラップを登って搭乗です。
機内は8割程度の入り、着席してシートベルトを締めるとほどなく離陸です。
長距離路線ではトイレに行きやすいように通路側に座るのですが、今回は国内線ですので窓際の11Cを取りました。離陸後すぐに右側にターンしたところで、成田空港のターミナルの全景が見えました。
しばらく高度を上げ、安定飛行に入るとさっそく機内サービスの開始です。LCCですので無料のドリンクはありません。今回はコーヒーとクッキーのセット(500円)を購入しました。
早起きだったので少しうとうとしていると、あっというまに着陸態勢に入りました。

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少し残念なビーチへ

定刻の12時に着陸し、飛行機の扉から外に出ると南国特有のもわーっとした空気が体に絡みつきます。そうです、ここは東京よりも台湾に近い南国なのです。
国内線ですので入国審査はありません。荷物もないので降機してものの15分で外に出ます。今回はレンタカーを借りていたので、玄関に駐車している専用の送迎バスに乗り込みます。空港から10分ほど走ったところにレンタカー事務所はありました。なんというか雰囲気がアメリカですね。受付のお兄さんの顔も心なしエキゾチックです。手続を終え、ホンダフィットに乗り込みます。僕の旅はいつもまったくのノープラン。ホテルのチェックインにはまだ時間があるので、とりあえずカーナビを使って行き先を考えます。「波の上ビーチ」というのを結構近場で見つけたので、とりあえず海を見に行こうと目的地に設定しました。
しかし暑いです、完全に真夏の気候です。クーラーが効いてくるまでは結構つらかったです。10分ほどで目的地に到着、市営の駐車場があったのでそこに車を止めます。
駐車場から少し歩くと、ありました、これが「波の上ビーチ」でしょうか。

波の上ビーチ

あれ?思っていたのとかなり違います。
なんというか、小ぢんまりとしていますし、それ以前になんだか作り物っぽいです。
確かに泳いでいる人はいますが、なんだか遊園地にある屋外プールのような雰囲気です。
あとで調べてみると、やはりここは人口ビーチだったようです。僕がイメージしていたような沖縄のビーチは、やはりもっと遠くに行かないとないようですね。
とは言え、暑くて気持ちいいので、Tシャツを脱ぎ短パン1枚になって10分ほど甲羅干しをしました。
とりあえずビーチリゾート気分は味わえた、ということにしておきましょう。

ホテルにチェックイン

さて、夏気分も満喫したことですし、荷物を置きにホテルに行くことにしましょう。
駐車場でカーナビにホテルの住所を入力します。20分ほど放置しただけなのに車内の気温が半端ないです。
ホテルは那覇市内を走る「ゆいレール」の「県庁前」駅至近にある「サンパレス球陽館」です。楽天トラベルで朝食付き7800円で予約しました。
さて、チェックインして部屋に入ります。もちろん最初にやることはネットチェックです。

サンパレス球陽館

僕がホテルに求めるものはあまり多くはありません。個室、清潔なベッド、シャワー(共用でも可)、そしてなるべくストレスのないインターネット接続環境です。以上の条件を満たしたなるべく立地がよくて安いホテルを選びます。その意味でこのホテルはパーフェクトでした。設備は古いのですが、掃除は行き届いており、ネットも有線イーサで速度も文句なし。そしてなにより広くて風通しがいい。気持よく仕事ができそうです。
そう、実は出発までに終わらせるはずだった仕事が終わらず、今回の旅行も半分以上はホテルで仕事をしていたのです。でも僕はもったいないとも惜しいとも思いません。最近ノマドという言葉が流行していますが、見知らぬ場所で仕事をするというのは楽しいものです。フリーライターという職業を選んでよかったなと思ういちばんの理由です。

さて、少しおなかがすいてきました。フロントで安くておいしいお店を聞いたら、ホテルのすぐそばにある「三笠」という定食屋を紹介されました。

これがもう大当たり。ゴーヤチャンプルーやソーキそばといった定番沖縄料理からカツカレー、生姜焼きといった普通の定食メニューまで。人気店らしく次から次へとお客さんも訪れます。ほとんど地元の方ばかりです。豆腐の肉炒めをおいしくいただきました。

夜の国際通り

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ホテルに戻りまた仕事、やはり家でやるよりも進みが早いです。気づくと外はもう真っ暗。せっかくなので夜の街を散策してみましょう。事前情報はほとんど調べてなかったのでよくわからないのですが、さすがに「国際通り」という名前は知っています。ホテルからも徒歩5分程度なのでブラブラ歩いていきます。
夜9時すぎなのですが、人通りも多く賑わっています。土産物屋、居酒屋、ステーキハウス、バー、そして路地と路地の間には屋台がたくさん立てられ沢山の人が楽しそうに飲んでいます。とりあえずお腹がすいたので目についたステーキハウスに入ります。

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テンダーロインステーキを所望。柔らかくておいしゅうございました。その後はスタンドバーで一杯だけバーボンをいただきほろ酔い気分でホテルに帰りました。気候は完全に熱帯、風景は日本でもなければアメリカでもない、外国人も多く国内でもない海外でもない不思議な場所、多くの人が惹かれる沖縄の魅力が少しだけわかった気がしました。

朝食バイキングに舌鼓

朝8時起床。身支度をしてホテル2階の食堂へ朝食を食べに向かいます。さほど期待はしていなかったのですが、これが予想外の充実っぷり。派手なものは一切ないのですが、恐らく沖縄の一般的な朝食なのでしょうか、オムレツやゴーヤーチャンプルー、(恐らく)自家製のベーコンにおいしいお味噌汁など驚きの品数。作ってくれた人の真心が伝わる素朴なおいしさでした。メニューは毎日変わるそうで、これだけで長期滞在してみたいと思わせるクオリティーです。思わずご飯をおかわりして朝から満腹になってしまいました。

部屋に戻りシャワーを浴びた後、エアコンを止め窓を開けてみました。外はとても暑いですが、室内は気持ちのいい風が入ってくるのでそれほど不快ではありません。チェックアウト時間の11時までしばしコーラ片手に本を読みながら休憩です。やはり僕はせっかくの旅行だからといって無理して観光するよりも、気の向くままのんびり過ごすほうが好きなようです。
11時になったので荷物をまとめチェックアウトします。帰りのフライトは18時。さてどこに行きましょうか。

フードコートで沖縄そば

みなさま、フードコートをご存知でしょうか? そうです。ショッピングモールなどによくある、たくさんの飲食店が集まって共通のテーブルで食べる施設です。実は僕、世界中のフードコートを巡るのがライフワークのひとつなのです。アジアにはたくさんのすばらしいフードコートがありますが、それはまたの機会にご報告するとして、もちろん今回も1食はフードコートで食べようと決めていました。カーナビでモールらしき施設を探します。「那覇メインプレイス」というのを発見したので、そこに行ってみることにします。モノレール「おもろまち駅」近辺にあるようです。ちなみに「おもろまち」という地名の「おもろ」は関西弁の「おもろい」ではなく、沖縄方言で「歌」を意味する言葉だそうです。
モールにはホテルから車で15分ほどで到着しました。巨大な駐車場に車を止め中に入ります。近辺には「DFSギャラリア・沖縄」という高級ブランドが軒を連ねる免税店もありますが、「那覇メインプレイス」の方はモールというよりは巨大なショッピングセンターという感じで、地元の方たちで賑わっています。さっそくフードコートを探します。

思ったより規模の小さなフードコートです。KFC、マックといった大手ファーストフードを中心にアイスやクレープなどスナック系が多いです。それでも若い人を中心に座る席がないくらい賑わっています。

沖縄料理を出す店があったので、沖縄そばを注文してみました。屋外のテーブルで啜ります。初めて食べたのですが縮れた太麺と豚角煮(ラフテー?)がおいしゅうございました。

A&Wでルートビア

もうひとつ沖縄で行ってみたい場所がありました。それは「A&W」というアメリカではポピュラーですが、日本では沖縄にしか存在しないハンバーガーチェーンです。例のごとくカーナビでA&Wを探します。まだ時間もあるので、少し遠目の店舗を選び、ドライブがてら行ってみることにします。渋滞もあったため45分ほどかかって「A&W古波蔵店」に到着しました。

「A&W」の看板メニューはなんといってもルートビアです。ルートビアとはバニラや桜の樹皮、リコリスやサルサパリラの根(ルート)、ナツメグ、アニス、糖蜜をブレンドして作ったノンアルコールの炭酸飲料です。独特の薬のような香りに好みは分かれますが僕はわりと好きです。ルートビアをごくごく飲みながら素朴なハンバーガーをむしゃむしゃ。うん、満足しました。

東京に戻る

さて、そろそろ沖縄の旅も終わりです。A&Wの近くでたまたま見つけた「漫湖公園」に車を止め、美しい湖を眺めながらテイクアウトしたルートビアを飲んで旅の余韻を楽しみます。なぜかこれまで足を踏み入れたことがなかった沖縄ですが、僕はとても気に入りました。少し前までは、せっかく飛行機に乗るのなら国内に行ってもしょうがないという思いがあったのですが、LCCの国内線ができ、福岡、札幌、大阪と次々に訪れるにつれ「国内旅行もいいなあ」という思いが強くなってきました。慣れているとはいえ日本語の通じない海外は、やはり多少緊張しているものです。沖縄なら心底リラックスできる上、異国感も味わえたいへんお得だと思います。また、近いうちに訪れようと決意しながら帰京しました。

成田空港には夜22時に着きました。まだギリギリ京成線は動いていたので、日が変わらない時間に帰宅できました。さて、次はどこへ行こうかな。

(画像:すべてtabinote)

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