tabinoteワタベです。この8月の台北旅行記を2回に分けてお届けします。
内容は2015年8月時点の情報にもとづいています。
・その1-前回、計画編はこちら。
・その2-実践編(本編)
さて、台北に到着したのは8月終わり頃。成田発を昼に発つスクート便。
現在スクートはすべてボーイングの最新鋭機787だが、この当時は777だった。しかしシートも広く十分快適。
初めての家族連れでの台北、日程は3泊4日。台北市街を散策してどこか1日郊外の観光スポット九份(じゅうへん)へ、くらいのゆるい予定だった。
旅行記その1:名所めぐり
桃園空港の小さなフードコートで昼をとり両替などしてダラダラと滞在。
桃園空港には地下鉄も鉄道も乗り入れていないので、市街への移動はバスが主流。
台北駅にむかうバスが多いが、ラッキーなことに最大手の国光バスがホテルをとってある西門まで追加料金なく直行してくれるというキャンペーンをやっていた(実際には台北駅で要乗り換え)。空港からの長距離バスについては以下の台北ナビが詳しい。
・台北ナビ:空港バス
結局ホテルに着いたのは日暮れ頃だった。
成田発の午前便だと早朝に自宅を出なければならず、桃園からの移動も遠い。移動でほぼ一日要したことになる。やっぱ羽田発・台北松山着のパックツアーにしとけばよかったかもという気持ちがよぎりかけたが考えないことにした(今書いてて思い出した)。
ホテルは西門駅出口から徒歩ゼロ分の超好立地。心配したとおり一部建設中だったが(※前号参照)、9割方完成していてぜんぜん泊まれるレベル。やはりここにして正解だった。
華麗に中国語を駆使してチェックイン…、のはずがフロントは日本語ペラペラ。あれれ…。
西門は原宿に軽く秋葉原のテイストを加えたような繁華街で、日本統治時代に建てられたレンガ造りの西門紅樓がランドマークになっている。
ときおり臭豆腐の匂いが鼻をつく。
街歩きとメシ以外にあまりすることはないが、まさに街歩きとメシのために来たのでそれでいいのだ。
深夜まで人通りが多い。
ゲイショップ、タトゥー屋、ピアス屋、アニメショップなど若者文化ごった煮という感じ。
行列の有名店阿宗麺線へ。カツオだしが効いててうまい。
翌日は有名かき氷店のアイスモンスターへ。
日本人多い。
でかい。松本零士のマンガにでてくるどんぶりメシくらいのボリューム。
これはかき氷と言っていいのか、氷菓かな…?
一つ1000円近くするので決して安くはないが、このボリュームはすごい。
マニアなら小躍りしたくなるような巨大フードコート、思わず頬が緩む。
台北といえばグルメの街というイメージであった。
しかし、到着日からうっすら感じてはいたのだが、何食っても心なしか味付けが薄いような、うまみ成分が足りないような感じもした…。ふだんよほどアミノ酸のうま味に毒されているのだろうか。
台北屈指のオシャレスポット、四四南村へ。台北101の真正面で徒歩10分ほど。
レトロな街並みがつがい共に人気の模様。
もともと軍の住宅があったらしいが、再開発されギャラリーやショップができている。
夜は西門の香港料理屋へ。
慣れ親しんだアミノ酸を感じる中華味。うまかった。
台北といえば意外に酒が飲みにくいという情報を仕入れていた。確かにどの店にもおいているというわけではない模様。切れたときの補給が大変なので、見つけたら即買い。
翌日は巨大な中正紀念堂へ。敷地面積は20万m2、でかい!
この時スコールのような雨が降っておりびしょびしょになる。
ちょうど衛兵の交代式がはじまる時間だった。
雨がひどすぎて出れないので、初めから終わりまでがっつり見学することに。
ギャラリーでは戦後70年を記念して抗日絵画展を開催中。英霊に敬礼!
人気のおしゃれ書店、誠品書店が中正紀念堂に支店を出していた。
雨宿りを兼ねてひやかしたりして宿に戻る。
旅行記その2:九份
今回の旅行で唯一予定らしき予定は九份行き。
寒村であったが、映画「悲情城市」の舞台となったことで台湾人にも観光地として知られるようになったらしい、という話をWikipediaで知る。日本では「千と千尋の神隠し」のモデルとなった街などという真偽不明のうわさですっかりメジャーになった。
バスで行くのがメジャーだが、今回は人数が多いのでタクシーをチャーター。
運転手はトニー・レオンといかりや長助を足して2で割ったような渋いじいさん。
夕方に台北市内を出て1時間ほど、山間の暗がりに巨大な屋敷のような建物が見えた。あれが九份かと思ったら違った。さらにクルマに揺られること十数分…。
坂道の感じといい、お土産屋やメシ屋の集積感といい、猫の多さといい、江ノ島そっくり。
午後8時過ぎ、どうみても閉店間際っぽかった店にあわてて入り夕飯を注文。
ところが、その後客が続々と入り出してこれから混み出すくらいの勢いに。あわててソンした。
滞在時間は結局2時間程度。ただ、そのくらいの時間内で食事をとりつつ十分散策できてしまった。
宿もいくつか見つけたが、ここに1日滞在するのはつらい気がした。
せわしない移動が身についてしまっている。
旅行記その3:夜市彷徨
街歩きにあけくれた台北の最終日、夜は独りで散策に出かけることにした。
台北に来てまだ本格的な夜市を見ていなかったからだ。
寧夏夜市へ行くことにする。
西門の宿から2kmほどと近く、夜遅くまでやっているという。
大きな夜市とちがって適度に枯れた雰囲気だそうで、下川裕治さんも著書でおすすめしていた。
「観光夜市」の名があるものの歴史はかなり古いらしい。
すでに店じまいの雰囲気もあったが、明け方まで空いている店もいくつかあるらしい。
「綜合」はミックス、「下水」は内臓(・・・)だそうで、「綜合下水」はモツの盛り合わせといったところ。
戻る途中でカルフールを発見。
当然寄る。どの街に行ってもスーパーを見るのが一番楽しい。
宿に戻り、ほとんど寝ないまま荷造り。
VWの相乗りタクシーで桃園へ。運転手は台北駅で相乗り客を募っていたが、誰も来ないので結局うちの家族で貸し切り状態。
桃園空港に到着。バニラ便は30分ほど遅れて成田第3ターミナルへ。
台北は清潔で日本語の表記も多く、家族連れでも安心だった。
今回は市内散策と九份程度の気軽な旅だったが、次に行く時はもう少し冒険をしてみたいと思っている。
そして、できれば羽田発・松山着のプランで来てみたい。
※以下に本メルマガでおなじみの下川裕治さん、吉田友和さん他、参考にした台北本もご紹介します。